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乱視の見え方は?近視や遠視との違いや矯正方法について解説!
物を見るときにぼやけたり、光がにじんだりして見えにくい場合は乱視の可能性があります。乱視はきちんと自分の目に合ったメガネやコンタクトレンズを使用しなければ、生活上でも不便が生じる機会が多いかもしれません。乱視も近視・遠視同様にコンタクトレンズやメガネで見えにくさが軽減できます。そこで、本記事では近視や遠視との違い、乱視の矯正方法、乱視の見え方などについて紹介します。
乱視とは
通常、人の目は角膜や水晶体で光を屈折させ、網膜上で焦点を結んで物を見ることができます。乱視は角膜や水晶体の歪みが原因で目に入る光も歪んで複数の焦点ができ、網膜上の1点で焦点を結べない状態です。一般的に、多くの人が個人差はあるものの、乱視を持っています。しかし、乱視が強い人にとっては物を見たときに二重に見えたり、ぼやけて見えたりするのが通常の見え方です。そのため、物との距離にかかわらず、矯正をしていない状態では目の疲労度も大きいといえます。
もとが近視といわれていた人は、近視の度合いが進んでしまったと勘違いするケースも少なくありません。眼科ではオートレフケラトメータという専用機械を使用して、乱視の度数や角度の測定を行います。目に弱い赤外線を照射し、目の中での光の屈折度を調べるものです。その結果に加え、本人への質問に対する答えを参考にして乱視用のメガネやコンタクトレンズの度数を決めます。
乱視には2種類ある!「正乱視」と「不正乱視」とは
乱視には「正乱視」と「不正乱視」の2種類があります。こちらでは、それぞれについて説明します。
正乱視
角膜や水晶体が傾いた楕円形になっているため、1点で焦点が合わない状態は「正乱視」といいます。正乱視は見え方によって、さらに「直乱視」「倒乱視」「斜乱視」の3種類に分けられており、なかでも多いのが直乱視です。直乱視は、どちらかといえば横より縦の線のほうがはっきり見える状態を指します。倒乱視は直乱視とは逆で、縦の線より横の線のほうがはっきり見える状態です。斜乱視は斜めの線が最も見えやすく、何かを見たときに物が二重に見える状態の乱視です。
不正乱視
不正乱視は角膜の表面に不規則な凸凹や歪みがあり、網膜上でピントが合いにくくなっている状態です。外部から衝撃を受けて角膜に傷がついたり、炎症が起きたりしていることが主な原因となっています。黒目(角膜)のやや下の部分が円錐状に突出している円錐角膜、角膜内部の角膜内皮細胞が壊死し、淡く白濁化する角膜片雲といった疾患を併発していることが多いです。不正乱視は片目を閉じたときに物が何重にもぶれて見えるため、矯正しないままでいると日常生活に影響が出てしまいます。
乱視だとどうやって見えるの?見え方を説明!
こちらでは、乱視の見え方はどのようなものなのかについて紹介します。
文字はにじんで読みづらい
乱視は文字がにじんで見えるため、似ている文字の区別がつきにくいです。裸眼で運転をすると標識や看板の文字が見えづらく、安全に運転をするのが難しい状態といえます。そのため、運転をする際にはメガネやコンタクトレンズといった矯正器具があったほうが安心といえるでしょう。パソコンやスマホなどを見ているときも文字がぼやけているため、眼精疲労などにもなりやすいです。乱視だけではなく、近視や遠視に乱視が混ざることもあり、その場合はさらに文字が見えにくくなってしまいます。
物はぼやけたり二重に見えたりする
乱視の場合、物はぼやけたり、二重に見えたりします。すでに紹介した直乱視、倒乱視、斜乱視など正乱視なのか、不正乱視なのかによって縦線、横線、斜め線のいずれかが濃く見えるのが特徴です。乱視は見え方のブレに特定の方向があります。
夜間は昼間よりぼやけて見えづらい
夜間は、周囲が明るい日中よりもぼやけて見えにくいです。夜景や信号の光、車のヘッドライトなどがにじんで見えます。また、複数にブレて見えることも多く、夜間に車の運転をする場合には特に注意が必要です。ただ、この見え方については近視や遠視でも同じように見えるケースがあります。
乱視の見え方は近視や遠視とはどう違う?
近視は近くが見えやすく、遠くはぼやけて見えにくい状態です。外から入ってきた光が網膜より前の位置で焦点を結びます。近視になる原因はさまざまですが、ひとつは眼球の長さ「眼軸」が通常より長かったり、水晶体・角膜の屈折力が強かったりすることが挙げられるでしょう。遠視は近くも遠くも見えにくいですが、軽度の場合は遠くのほうが見えます。外から入ってきた光が網膜より後ろで焦点を結んでいる状態です。遠視の原因は近視の逆で、眼軸の長さが通常より短く、水晶体・角膜の屈折力が弱いことが挙げられます。
乱視は距離が遠くても近くてもピントが合いにくく、常に物や文字などがブレるかぼやけて見えている状態です。いずれの場合もできるだけ見えやすいように目を細めたり、じっと見たりする必要があるため、疲れ目の原因になります。ただ、乱視は見えにくいだけではなく、常にぼやけているので近視や遠視よりさらに目が疲れやすいです。
見えづらさを改善しよう!乱視の矯正方法
こちらでは、乱視をメガネで矯正する方法とコンタクトレンズで矯正する方法について紹介します。
メガネによる矯正
乱視は乱視用レンズをつけたメガネで矯正ができます。メガネはレンズを固定できるため、物や文字を見るときなどにブレにくいのが良いところです。乱視用のレンズは円柱レンズといい、前後を2つの円柱面もしくは円柱面と平面で囲んでいます。乱視用レンズは、遠視用乱視レンズと近視用乱視レンズの2種類です。遠視用乱視レンズは凸円柱レンズで、円柱の端を縦に切った形をしています。一方、凹円柱レンズは真ん中を円柱に抜いた直方体の端を縦に切った形です。
ただ、メガネをかけると距離感がわかりにくいときがあること、不正乱視の矯正はできないことがデメリットです。不正乱視は角膜の表面が凸凹しているため、メガネでは矯正することができません。乱視用のメガネをかけると目が小さく見えると心配になる人もいるようです。しかし、薄型や超薄型のレンズもあるため、そういったものを使用すれば乱視用のメガネをかけたとしても目が小さく見えるのを軽減できます。目とレンズの距離が近くなるようにフレームや鼻パッドにこだわるのもよいでしょう。
コンタクトレンズによる矯正
乱視用のコンタクトレンズを使用して矯正することもできます。コンタクトレンズは見た目が裸眼と変わらず、メガネのようにズレてしまうことも少ないです。特に、スポーツをする際にはメガネがズレて不便なので、運動を頻繁にする人はコンタクトレンズのほうが便利といえます。しかも、幅広い乱視に対応することも可能です。
ただ、不正乱視についてはソフトコンタクトレンズで矯正できないため、ハードコンタクトレンズを使用します。ハードタイプは硬いので凸凹をカバーしやすいです。また、角膜とコンタクトレンズの間の涙によって、さらに凸凹部分を補います。乱視用のコンタクトレンズもメガネ用の乱視レンズである凸円柱レンズや凹円柱レンズと同じ仕様です。通常の近視用や遠視用のコンタクトレンズとは異なり、レンズの上下が決まっています。そのため、瞬きをしてもレンズが動きにくいのが特徴です。コンタクトレンズの種類によって、レンズの角度の安定度合いに個人差がある点は注意が必要です。そういったケースでは、ハードコンタクトレンズで矯正しても症状が軽減される程度というケースもあります。
乱視で悩んでいるならメガネ屋に相談してみよう!
乱視は遠くても近くても常に物や文字がブレたり、ぼやけたりするため、きちんと矯正したほうが疲れ目防止になります。矯正方法はメガネもしくはコンタクトレンズです。スポーツを頻繁にする人やメガネでの矯正ができない不正乱視の人以外は、レンズを固定できるメガネがおすすめです。OWNDAYSでは乱視の人にもおすすめのメガネフレームが豊富に取り揃えられているので、ぜひご覧ください。